小学生で不登校〜どこまで許す?〜

小学2年生の終わりから不登校になった、彼。そんな彼がどうして不登校になったのか、そこから始まる引きこもり。親はどうして接していくのか。どこまで許すのか。この幼い彼の今とどう向き合うのか。正解のない、答えのない、手探りな日々の葛藤を描いていきます。

不登校小3男子のいじめられた思い…(原点)

もぉ八方塞がりの私たち。


今後を本気で考え、悩む日々のはじまり。



パパは、なぜ学校に行かせたかったのか…


それは、


【地元の友達を大事にしたい】


と、思っていたから。


学校に行ってなくても、


地域のどこかで会った時、


「よ!」   「よ!」のやりとりくらい


できる間柄でいて欲しい。


そういう  つながり  を大事にしたい。


学校に行かず、お友達とも会わず、


たまたま会ってしまった時に、


気まずくなるようなことは、避けたい。


そんな想いからだったようです。


学校に行ってた頃は、


友達が家に遊びにきてくれると、


喜んで遊びに行ったり、


家で遊んだりしていた。


だけど、不登校になってからの彼は、


断り続けるようになり、


たくさん来てくれても、


インターホン越しで、


私からお断りするようになっていった。



それにはきっと、理由があったと思う。



家で遊んでる時は、まだ幼い彼らの様子は


よく見える。


見てると、彼は、使われてることが多い。


そんなことがよくあった。


2年生で、お友達から、


別室で「お菓子持ってきて」と


言われてるのが聞こえて、


その後、すぐにお菓子を取りにくる。


たまたま置き菓子がなくて、


ないと断ると、今度は、


お小遣い持って駄菓子屋にいくと言われ、


「ママにお金もらってきて」と言われ、


初めての買い物に200円だけ持たせてみた。


相手の子に、お金は持ってるのか


尋ねると   持ってる!  とのことで、


2人で駄菓子屋に行き、何やら買って


帰ってきたら、2人が3人になっていて、


仲良くみんなで楽しそうに、


駄菓子を食べて遊んでた。


で、友達が帰った後、


彼は訳もわからず、荒れていた。


とにかく機嫌が悪く、何かにつけて


イライラし、当たってくるような、


そんな感じで。


なにがあったのか、


落ち着いた頃に聞いてみると、


「俺のお金で買われた。」と。


なんで断らなかったのか聞くと、


「断った!でも、ウザいって!とか


言われて、奪われた。」と。


以前から、こういう感じのことは、


チラホラあって、


公園で遊びに行っても、必ず、


全身ビチャビチャになって帰ってきたり…


何で?って聞くと、


水風船のまとになってきたと。


自ら、当てて!と言って、当てられては


オーバーリアクションをしてしまう彼。


ある日の公園を覗いてみると、


的にしても、リアクションする彼が、


公園に着いた途端「まとが来たー!」


と、見つけるなりぶつけてくるお友達。


それでも、彼はニコニコ嬉しそうに


当てられる。オーバーリアクションをする。


でも、それがずっと続くことは辛い。


けど、言っても、時すでに遅しで、


楽しすぎる周りに、彼の声は届かない。


そんな状況が、よくあった。


周りの子が笑ってくれるから…


これをすると、


周りの子から相手にしてもらえる…


なんてことを思いながら、


普通の子はしないだろ…


って思うようなことを自らやる。


そんなふうに見えた。


ママは、切なかったことを覚えてる。


同じ年の子からすると、かなり


幼く見える彼。


そんな彼が、必死で周りの子に


ついていくために考え出した、


唯一のコミュニケーション…


だったのかなと思うと、なおさら切ない。



そして、頑張っても頑張っても


そんな付き合い方しかできなかった彼は、


お友達との、


お付き合いに疲れたのかもしれない。


幼すぎて不器用で、


周りの子と違う価値観で生きてる彼に


周りの子供たちの中に


溶け込むことは、今の年齢では、


まだ難しい……


そんな感じなのかな〜〜。


他にも、まだ幼い年ごろなだけに


イジメという大きな事柄のようには


ならなかったけど、


このまま放置していれば、


イジメという名前に変わっていってた


のではないかと思うことが、


他にもあったりして。


それは、学校の外でも中でも。


私たちから見えない場所でも起きていて。


彼は自分から言えないまま、


嫌だけど、対処の仕方もわからずに


ただ無理やりなものを耐えるだけの


時間があって…。


他のお友達が見てて、辛そうだと


お母さんに伝えてくれて、そのお母さんから


私に連絡がきて、学校で確認してもらうと


本当に事実で無理やりが起きていた…


先生も把握してないところで。


そんな事もありながら、


学校とお別れする前、


「俺は、学校  頑張りすぎたな。」と、


とっても清々しい表情で、私に


学校を辞める。と、


言ってたことを思うと


本当によく頑張ったんじゃないかと思う。


そして、「学校に行くといじめられる。」


とも言うようになっていったのは、


学校に行かなくなってから…


それまでも、きっと感じて思ってただろうに


言えなかったのかな。


私たちは、学校に行かせることに必死で


毎日、怖い顔してたのかもしれない。


彼からすると、1年ほど、毎日毎日


体全体で《行きたくないよ!》と


伝えてくれていたのに、そこに気付くまでに


1年もかかってしまったのだから。


誰からも分かってもらえない日々を、


耐えていたんだろうと思う。


そんな彼の気持ち、訴えを、私たちが


忘れないようにしなければと、


強く思う。


だけど、すぐに、私たちは


自分たちの不安でいっぱいになり


ついには、そんな事柄を忘れた日々を


過ごそうとして、また失敗を繰り返して


また、原点に戻る…



本当にその繰り返し。